2019年11月9日(土)、10日(日)『東海学生バスケットボールリーグ戦 入れ替え戦』の第1戦、第2戦が開催されました。 2試合ともに勝利し、2部リーグ残留を決めました。ご声援ありがとうございました。 入れ替え戦 第2戦の試合終盤、味方選手が残留を決定づける得点を決め、喜ぶ同朋大ベンチ。(2019.11.10 名城大学 天白キャンパスにて) 2部リーグ残留を決め、観客席に一礼する選手・スタッフら。(2019.11.10 名城大学 天白キャンパスにて) 今シーズンの全日程を終えた女子バスケットボール部。最後は笑顔あふれる幕切れとなった。(2019.11.10 名城大学 天白キャンパスにて) 11/9 Sat. vs 愛知淑徳大学@名城大学 天白キャンパス(入れ替え戦 第1戦) 同朋大学 73 - 47 愛知淑徳大学 同朋大学 (2部リーグ5位) 73 18 - 9 43 愛知淑徳大学 (3部リーグ2位) 15 - 10 22 - 18 18 - 10 戦評 スタートは#1 角川愛菜(4年・清林館)、#8 寺尾唯(4年・一条)、#11 尾上ほの(3年・岐阜女子)、#14 木村円香(清林館)、#19 井之下れみん(1年・岐阜女子) 開始からDFで圧力をかけ、相手のターンオーバーを誘いシュートに持っていくが入らず重い展開。5分を過ぎたところでメンバーチェンジ。#7 河田多恵(3年・岐阜総合学園)、#24 堀内香歩(3年・名経大高蔵)が入ると一気にペースが上がり、#11 尾上ほののステップバックジャンプシュート、#7 河田多恵のペネトレイト、#24 堀内香歩の3Pなどで第1Q、18-9とする。 第2Qに入ると#7 河田多恵の3P、#1 角川愛菜のジャンプシュート、#8 寺尾唯のポストプレイなどで加点するもDFのプレッシャーに慣れてきた相手に失点を許してしまう。前半33-19でリードして後半へ。 第3Q、第2戦のためにもできるだけ点差を離しておきたいところだったが、同朋大#11 尾上ほのと愛知淑徳大#8のお互いの得点源による点取り合戦となってしまい、点差は微増の55-37。 第4Q、このQから出場の#55 池田亜紬(1年・奈良文化)の2本の3P、#24 堀内香歩の速攻などで一気に勝負をつける。終盤も途中出場の#31のリバウンドシュート、#83 家田幸奈(4年・岩倉総合)のFTなどで加点し点差を離す。最終スコア73-47で勝利。有利な状況で第2戦に臨むこととなった。 個人スタッツ #1 角川愛菜 8リバウンド #11 尾上ほの 21得点 8リバウンド #14 木村円香 8得点 5リバウンド 3アシスト 3スティール 11/10 Sun. vs 愛知淑徳大学@名城大学 天白キャンパス(入れ替え戦 第2戦) 愛知淑徳大学 38 - 84 同朋大学 愛知淑徳大学 (3部リーグ2位) 38 9 - 20 84 同朋大学 (2部リーグ5位) 10 - 28 9 - 21 10 - 15 戦評 スタートは#1 角川愛菜(4年・清林館)、#8 寺尾唯(4年・一条)、#11 尾上ほの(3年・岐阜女子)、#14 木村円香(1年・清林館)、#38 林本桃佳(4年・岩倉総合) 前日の勢いそのままに#8 寺尾唯のアシストから#11 尾上ほののゴール、#8 寺尾唯の3P、#14 木村円香の3Pなどで開始早々9-0のランに成功。しかしターンオーバーを連発してしまい相手#13を中心とした攻めに得点を許す。終盤、初スタメンとなった#38 林本桃佳の3Pが決まり、20-9で第1Q終了。続く第2Qは激しいDFから#1 角川愛菜、途中出場の#9 吉田、#84 牧野沙耶(2年・愛知商業)による計6本の3P、#68 吉良綾菜(1年・東邦)のジャンプシュートなどが決まりペースをつかむ。このQ28-10で前半48-19と大量リードで後半へ。 第3Qは3年生を中心とした布陣で臨む。伝統の激しいDFから早い展開のシュートに持ち込むもシュートが決まらず重苦しい展開となるが、#7 河田多恵(3年・岐阜総合学園)の2本の3Pなどでさらに点差を広げ最終Qへ。 第4Qはチームを支えてきた4年生の布陣でスタート。なかなか出場機会に恵まれなかった#23 戸﨑里菜(4年・岩倉総合)、#31 尾崎綾香(4年・蒲郡)の3P、#83 家田幸奈(4年・岩倉総合)のポストプレイで加点。#38 林本桃佳も持ち前の粘り強いDFで相手の攻撃をシャットアウトし、#1 角川愛菜も速いボールプッシュから味方の得点を演出する。最後は#31 尾崎綾香の得点で締め、4年生全員得点で試合終了。見事2部残留を決めた。 個人スタッツ #1 角川愛菜 16得点 17リバウンド 3スティール #11 尾上ほの 9得点 8リバウンド 来シーズンの主将に就任・河田多恵 選手(3年・岐阜総合学園) 「絶対負けられない試合でしたし、相手も昇格がかかっていて本気で戦いにくるので少しも油断できない試合でした。第1戦も第2戦も序盤からしつこくDFし、相手にたくさんターンオーバーをさせたことで、点差をどんどん引き離すことができました。4年生の集大成ということで、本当に楽しく試合ができました。4年生の良いプレーがたくさん見られてよかったです。」 第2戦後には、来季の主将に就任することが発表された。岐阜総合学園高校でも主将を務めており、高校時に続き同朋大学でも大役を務めることとなった。 主将任命について久我一斗 監督は、 「4年生と話し合い、来季の主将はセリ(河田選手のコートネーム)しかいないということになりました。少しずつセリの色を出していってもらって、チームを束ねてくれれば。」 と経緯を説明し、期待を込めた。 奇しくもこの日(11月10日)は、河田選手の21回目の誕生日。引退する4年生から贈られた“人生最大の誕生日プレゼント”となった。 「新チームのキャプテンに任命された直後は驚きましたが、練習に取り組む姿勢や仲間とのコミュニケーション、どんな時でも笑顔を欠かさず明るさでチームを引っ張っていきます。誕生日にすごく大きなプレゼントをいただいたので、1年間大切に、みんなの思いを受け止めて、しっかりと全うしたいと思います。そして、先輩たちが果たせなかった1部リーグへの昇格を必ず達成させます!」 21歳で“新しい自分”に出会うこととなった河田選手。きっと私たちに強くなった“新しい河田多恵”を見せてくれるに違いない。 木村円香 選手(1年・清林館) 「結果として目標(1部リーグ昇格)は達成できず2部残留となってしまいましたが、最後はチーム全員で戦えたことが何より嬉しかったです。個人的にはまだ課題がたくさんあるので、それを来季に向けて克服していきたいです。」 尾上ほの 選手(3年・岐阜女子) 「大好きな4年生とできる最後の試合だったので、とにかく楽しもうと思って試合に臨みました。また、自分たちにとって次につながるような試合にできるよう全員バスケで一生懸命に戦いました。第2戦では、林本さんとスタートで出ることができてとても嬉しかったです。ベンチも全員、笑顔で盛り上がっていて同朋らしいバスケットで終えることができたので良かったです。」 堀内香歩 選手(3年・名経大高蔵) 「入れ替え戦を終えて一番に思うことは、笑って終われることができて良かったということです。練習の雰囲気があまり良くない時があり、不安もありましたが、4年生を中心に入れ替え戦に向けて修正できたことが、良い結果につながったと思います。また、4年生が抜けることで戦力が落ちてしまうので、新チームでは今まで課題としてきたことを継続し、一人ひとりが目標に向かって良いスタートが切れるように取り組んでいきます。来シーズンは最上級生としてチームを引っ張っていきたいと思います。」 芦田佳代 選手(3年・名経大高蔵) 「全員が気持ちに余裕をもち、楽しんで試合ができました。入れ替え戦の2試合を4年生と共に全力で、チーム全員で戦うことで2部リーグの意地を見せることができたと思います。」 吉良綾菜 選手(1年・東邦) 「入れ替え戦は、みんなで勝とうという気持ちがいつもより強かったゲームだったと思います。4年生全員が試合に出て、さらに勝てたことはとても感動しました。次は新チームでより良い成績を残せるように頑張りたいと思います。」 岡戸ゆりな 選手(1年・清林館) 「同朋らしく全力で全てを出し切った2試合だったと思います。しかし、自分の中では何も出来なかった2試合でした。シュートを決めきれず、弱点が目立つプレーとなってしまいました。それでもチームに助けられプレーをすることができました。4年生の先輩が、最後に勝利という形で幕を閉じられたことは良かったです。4年生の先輩方から学んだこと、経験させてもらったことを無駄にせず、今後に活かしていきたいです。」 久我一斗 監督 -自分はまだ“勝たせる監督”ではない- 入れ替え戦を振り返って 「まずは入れ替え戦の2試合、多くの皆様に声援を送っていただきました。チームを代表して御礼申し上げます。ありがとうございました。結果的に最低限の目標である2部残留という“ノルマ”は達成することができました。この2試合に関して言えば経験の差が出たと思います。うちは昨年も一昨年も入れ替え戦に出場していて、その経験が活きたと思います。入れ替え戦に慣れてしまったと言うんでしょうか。慣れちゃいけないんですけどね。」 今シーズンを振り返って 「リーグ戦通算成績は2勝8敗の5位でした。この成績は、昨シーズンの成績と全く同じです。ただ、昨シーズンは大差をつけられるゲームが目立ったことに比べ、今シーズンは僅差のゲームが多かったです。その点チームは少しずつではありますが、進化し成長していると思います。うちは発展途上のチームですから。監督である以上、チームを勝利に導かなければいけない立場ですので、この成績には満足していません。昨年と同じ成績に終わってしまったことは監督である私の責任です。私はまだ“勝たせる監督”ではないということです。来シーズンは残留をかけた入れ替え戦ではなく、昇格をかけた入れ替え戦に出場できるように指導していきます。」 来シーズンに向けて 「“成功もあるけど、失敗もある”というチームではなく、“失敗もするけれど、成功もある”というチームを目指していきたいと思います。プレーしている選手も、見ている方々も、みんなが楽しいと感じるバスケットボールを追求していきます。」 共に戦ってくださった皆様へ 「2019年、今シーズンも女子バスケットボール部に温かいご支援、ご声援をいただきまして誠にありがとうございました。強い4年生が引退しますが、下級生にも楽しみな選手がたくさんいます。来シーズンは上位リーグとの入れ替え戦に出場し、悲願を達成できるよう、皆様の声援を力に精進していきます。選手たちに違う景色を見せてあげられるよう、信念をもって指導していきます。来シーズンもご声援よろしくお願いします。来季も共に戦いましょう!」 4年生・7人の“LAST MATCH” 第2戦の第4Qは、5人全員が4年生となった。必死に駆け抜けた4年間。 一つひとつのプレーをかみしめるかのように、コート上を走り抜き、躍動した。 林本桃佳 選手(4年・岩倉総合) 第2戦を振り返って 「最後のゲームで自分を信じてスタートとして使ってくれた監督にはとても感謝しています。本当にありがとうございます。最終クウォーターも4年生全員でコートに立つことができて、さらに全員シュートも決めることができました。楽しんでバスケをすることができて良かったです。」 4年間の思い出 「色々ありすぎて正直覚えていません(笑)でもこれだけは言えるんですけど、とにかく全力で4年間バスケに取り組んできました。試合に出られなくて悔しい思いもたくさんしましたが、自分のやるべきことを見つけ、チームに貢献してきたつもりです。同期の7人がいたから嫌なことがあってもバスケを続けることができたし、とにかくこのチームが大好きで、引退するのが本当に寂しくて、写真を見返すたびに今でも泣きそうです。後輩たちには、来年こそ、今年達成できなかった1部昇格を果たしてほしいと願っています。」 今後の人生に向けての抱負 「社会人になっても、どんなことにでも一生懸命に取り組み、努力して頑張ります!」 寺尾唯 選手(4年・一条) 第2戦を振り返って 「今日の試合は出ている選手だけでなく、ベンチのメンバーも盛り上げてくれて内容も良い形で終えることができました。“有終の美”にふさわしい終わり方で終われたこと、4年生みんなで最後に出場できたこと、みんな得点が取れたことが本当に嬉しいです。最高に楽しかった試合でした。」 4年間の思い出 「4年間は長いようで本当にあっという間でした。特に私は1年の冬に膝の手術をしてから、リハビリして復帰に時間がかかった分実質バスケのプレー期間が本当に短かったです。4年間の中で本当に辞めたいと思ったときもあったし、逃げ出したいときも何回もありました。久我監督にたくさん怒られてメンタルも散々になった日もありましたが、チームのみんなに支えられてここまで頑張れましたし、スピンムーブなどができたのも久我監督の指導があったからこそです。本当に久我監督を始めチームメイトに感謝の気持ちでいっぱいです。同い年のみんなとは4年間バカなことしかしてこなかったけど、それが本当に楽しかったです。このメンバーで本当に良かった。“ありがとう”では表しきれない感謝でいっぱいです。最後に、ここまでバスケを続けさせてくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。」 今後の人生に向けての抱負 「これからの人生は嫌なことや辛いことがたくさんあると思いますが、自分らしく笑顔でいることと、このバスケを通して学んだことを活かせるような社会人になりたいです。残りの大学生活は、やりたいことをして楽しみたいです。」 入学当初から起用し続けた久我一斗 監督は、寺尾選手をこう評した。 「レナ(寺尾選手のコートネーム)は1年生のときから主力としてチームを支えてくれました。ミスの多い奴で…(笑)たくさん叱りましたが、レナの通算出場時間を見てもらえれば、私のレナに対する信頼がどれだけのものか、わかってもらえると思います。」 戸﨑里菜 選手(4年・岩倉総合) 第2戦を振り返って 「同期と出られる最後の試合で、今まで応援してくれていた人に恩返しがしたいと思っていました。今まで練習してきた3Pを決めることが唯一の恩返しだと思っていたので、決まったときはとても嬉しかったと同時にベンチや応援してくれている人たちの歓声が聞こえてきて本当に良かったです。自分のプレータイムを作ってくれた仲間にもとても感謝しています。」 4年間の思い出 「仲間と笑いあったことが思い出です。練習もきつくて大変な思いもしましたが、芸人みたいな人がいて、くだらないことで笑ったり、他愛もない話で盛り上がったりと愉快な仲間がいたからこそ、最後まで続けてこられたのだと思っています。」 今後の人生に向けての抱負 「バスケットボールだけでなく、人としても成長できました。ここで学んだことを社会人になってもしっかりと活かしていき、また成長していきたいです。」 尾崎綾香 選手(4年・蒲郡) 第2戦を振り返って 「今日は全員がひとつになって戦い、相手に2部リーグの力を見せることができた試合だったと思います。」 4年間の思い出 「4年間色々なことがありましたが、2年生のときに入れ替え戦に勝利し、2部リーグに昇格したことがとても印象に残っています。目標を達成することが、こんなにも嬉しいことなのだと感じました。」 今後の人生に向けての抱負 「小学校の頃からずっとバスケに力を入れてきたので、残りの学生生活は友だちと旅行に行ったり、今までできなかったことに挑戦したいです。社会人になったら仕事も頑張りつつ、息抜きにバスケットボールをやっていきたいと思っています。」 家田幸奈 選手(4年・岩倉総合) 第2戦を振り返って 「今日は4年生みんなで一緒にコートに立ってプレーすることができて、本当に楽しかったです。」 4年間の思い出 「この4年間は、自分が大きく成長できた大切な時間です。膝を怪我したときは本当に辞めようと思っていました。でも、本当に続けてきて良かったです。長いリハビリがあったからこそ見えたものもあって、そうやってポジティブに捉えられたのも一斗さんやチームメイトのおかげでした。本当に大好きだし、感謝しています。」 今後の人生に向けた抱負 「今後は社会福祉士の資格をとることを目標に、しっかり勉強します!」 山崎朋香 学生コーチ(4年・海星学院) 入れ替え戦を振り返って 「最後の試合は4年生全員が出場して、得点をそれぞれが決めることができ、とても良い締めくくり方でした。」 4年間の思い出 「私は3年生から怪我で思う存分バスケができず、4年生からプレイヤーではなく学生コーチとして新しいポジションに挑戦しました。最後の最後まで自分が上手くやれていたのかわかりませんが、選手がいて、選手全員が受け入れてくれたからこそ、自分の役割を果たせました。引退が近づくにつれ、一緒にプレーできないもどかしさが大きくなっていましたが、最後は笑って終わることができて良かったです。」 今後の人生に向けての抱負 「春から社会に出ても、色々なことに挑戦し続けたいと思います。」 久我一斗 監督は、山崎朋香 学生コーチをいつも「ノア(山崎 学生コーチのコートネーム)はうちの頭脳。代わりの利かない人間。」と話していた。 選手と久我監督との架け橋としてチームを支えた山崎朋香 学生コーチ(写真手前から2人目) 角川愛菜 選手(4年・清林館) 入れ替え戦を振り返って 「この入れ替え戦は、4年生全員が得点を決めることができ、それぞれの良いところが詰まったベストゲームだったと思います。」 入学時から主力として活躍。最終学年の今シーズンは主将として、チームの大黒柱として、“同朋のバスケスタイル”を体現し続けた。 4年間の思い出 「1年生の頃から何かと迷惑をかけた私でしたが、一斗さんを始めチームメイトに支えられてここまでバスケを頑張ってこれました。辛いことやうまくいかないときに支えてくれた同級生には感謝してもしきれません。本当に4年間ありがとうございました。」 今後の人生に向けての抱負 「バスケットを通して学んだ周りを見て行動することや気配りを忘れず、春から社会に貢献していきたいと思います。」 最後に久我一斗 監督は引退する4年生に対し、はなむけの言葉を贈った。 「4年間お疲れ様。しんどいことも多かったと思うけど、4年間よく頑張ってくれたね。この子たちは特に印象深い世代です。問題も多々ありましたが、それも今となれば良い思い出です。4年前にあいつらをスカウトして本当に良かったなと思います。今は、もう少し、あと数試合、あいつらと一緒に戦いたかったなという気持ちです。」 と語り、目にはうっすら涙を浮かべていた。 fin.