2022年度9月29日(木)、2022年度 前期卒業式を執り行いました。

卒業生の皆様、おめでとうございます。

 

【学長式辞】

 本日、同朋大学での卒業式を迎えられた4人の皆様、卒業おめでとうございます。本日めでたく卒業式を迎えられたことを同朋大学の学長として大変うれしく思います。

 皆様の同朋大学での生活を振り返ってみますと、この2年半はコロナ禍での学生生活でした。アルバイトもままならず、生活の上でのご苦労もあったのではないかと想像いたします。1年の半分はオンラインでの授業で、最初は戸惑いがあったことは否めません。これは学生の方のみならず教員にとっても未経験の事態でしたが、教員も今やオンラインにも慣れ、パンデミックに対する対応力をつけることできるようになりました。今回のパンデミックは、私たちの一見安定しているかのように見える日常が、いかに脆弱なものであるかを実感させたことでもありました。この2年半に得た経験を無駄にはせず、今後の生活の中で生かしていくことが大事だということを確認したいと思います。

 現代の若者の関心事は、格差と貧困の問題、気候変動異常気象の問題、LGBTQを含め様々なジェンダー問題、そして資本主義の在り様と社会主義への興味だと言います。先日、環境学概説の第一回目の授業を行いましたが、「環境学」と聞いて何を連想するかを聞いたところ圧倒的に「気候変動問題」が多く、次いで「廃棄物の問題」、三番目に「生活とくらしの問題」でした。同じく関心のある課題は何かと聞いても、トップ3はこの三つの課題でした。気候変動問題では、地球規模での現象を見ていますと、すでに臨界点を超えたのではないかと思わざるを得ない側面があるということですが、世界が本気で取り組めばまだ間に合うことを信じたいと思います。先進国が脱炭素に向けて、一致団結して取り組むことが求められています。

君たちがこれから生きていく社会は、こうした諸課題に取り組みながらみんなで解決策を見出していく社会です。広くグローバルな視点から問題を見つめ、行動は身の回りから起こして、少しでも変えていくことにぜひ取り組んでいただきたいと願っています。

 私は大学で生涯の親友と呼ぶべき学友とよき師との出会いを大切にして大学生活を送ってほしいと入学時にお願いしましたが、そのことを皆さまは実現されたであろうと確信しています。

 これから諸君は、さまざまな壁にぶち当たり、挫折を味わうこともあるかとは思いますが、そのときに相談できるのが友であり師です。恐れることなく、それぞれの道を果敢に切り開いていただけるものと思いますし、大学で学んだ「同朋和敬」の精神を忘れずに歩んでくれることを皆様に期待し、簡単ですが祝福の言葉といたします。

 ご卒業、本当におめでとうございました。

2022年9月29日 

同朋大学学長 松田 正久

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