大学院 高度な専門職・研究者の養成 21世紀の現代社会は、科学技術の進展が顕著であるにも関わらず、「いのち」の尊厳が見失われ、「こころ」の問題が多種多様に生じ、人間が人間として生きにくい時代状況があります。本大学院では、こうした社会問題に対応し得る心豊かな「人間」性を持つ高度な専門職・研究者の養成に取り組んでいます。 人間学研究科 仏教人間学専攻 建学の理念「同朋和敬(共なるいのちを生きる)」を体現する心豊かな人間の養成 仏教文化分野 「いのち」の尊厳を確かめる仏教者の養成 仏教文化分野では、人文学独自の緻密な方法論をもって浄土真宗を中心とする仏教文化の諸相に取り組み、思想・歴史・民俗・文化といった様々な視点から「同朋和敬」(共なるいのちを生きる)という本学の建学の精神を探求し、その意義を明らかにします。そして現代社会におけるいのちの課題に実践的に取り組みます。 人間福祉分野 福祉現場責任者の再教育・キャリアアップ 人間福祉分野では、高度化が求められる福祉現場の実践をリードする中核人材養成と、ゆたかな地域社会を創造するための地域活動の実践をリードする人材養成を目指しています。現代社会において福祉専門職が対面する課題は複雑で多問題化しています。 研究科内の他分野(仏教文化分野・臨床心理分野)の考え方も学び、人が生きること生活を営むことについて考えていきます。 臨床心理分野 保健医療・福祉・教育領域の臨床心理士・公認心理師および研究者の養成 臨床心理分野では自殺、発達障害、児童虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)、社会的ひきこもりなど多岐に渡る現代社会の心の問題に対して、仏教文化分野、人間福祉分野、と協働することによって解決の糸口を模索します。そして、保健医療分野、社会福祉分野、教育分野等における高度な専門性と実践力を備えた心理専門職(臨床心理士・公認心理師)の養成を目指します。 仏教人間学専攻 (仏教文化分野・人間福祉分野・臨床心理分野) 博士前期課程 募集定員13名(うち臨床心理分野は8名を予定し申請中) 仏教人間学専攻(仏教文化分野・臨床心理分野) 博士後期課程 募集定員2名 リカレント教育 学校教育を終えて社会に出た人が、職業能力向上を目指して学ぶための場としても門戸を開いています。6限(18:30〜)や7限(20:10〜)、土曜日の昼間にも開講している科目があり、社会人の学習条件に配慮した学びやすいカリキュラムになっています。(昼、夜開講は人間福祉分野、臨床心理分野で実施します。仏教文化分野は昼開講で、一部の科目のみ夜開講です。) 科目等履修生制度 本学大学院生以外の方でも、本学の履修生として一部の科目を履修できる制度です。履修した単位は本研究科入学後の取得単位に認定されます(10単位まで)。また履修生は学内の各施設を利用することができます。 取得可能な資格(博士前期課程) 仏教文化分野 真宗大谷派教師資格(ただし学部科目履修) 公益社団法人 大谷保育協会保育心理士(一種)* 人間福祉分野 公益社団法人 大谷保育協会保育心理士(一種)* 認定社会福祉士の申請に必要な単位修得* 臨床心理分野 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会 臨床心理士受験資格 公認心理師 国家試験受験資格※1 公益社団法人 大谷保育協会保育心理士(一種)* 公認心理師 ※1:臨床心理分野(博士前期課程)入学時に、出身大学が発行する「公認心理師となるために必要な科目」履修証明書を提出できる者。 *幼稚園教諭、保育士、社会福祉士の職に就いている方へ 公益社団法人 大谷保育協会保育心理士(一種) 修士号の学位取得を前提として、博士前期課程を修了するまでに、保育現場で幼稚園教諭もしくは保育士を有し現場経験5年以上を有する者、または別に定める資格を有し現場経験5年以上を有する者で、所定の科目の単位を取得することで認定します。 認定社会福祉士の申請に必要な科目の単位取得 ソーシャルワーカーの職能団体の正会員で、社会福祉士取得後の相談援助実務経験5年以上を有し、別に定められた経験目標(経験すべき実務)の実績がある者が、20単位以上の認証された研修を修了し、10単位以上のスーパービジョンを受けることで資格を取得できます。 本学では、認定社会福祉士の資格申請に必要な科目を一部開講しています。これらの科目は、本学大学院生だけでなく、資格取得を目指す学外の方も、「科目等履修生」として受講し、単位修得することができます。 人間学研究科長目黒 達哉 教授 仏教文化分野 研究指導教員 / 文学部長 福田 琢 教授 学内研究機関 仏教文化研究所 1977年に設立された本研究所は、真宗史・仏教文化研究所において国内屈指の専門的な研究機関です。特に全国各地に出向いての現地史料調査、学術出版活動に大きな成果を挙げ、また国内外の研究者・研究機関との学術的交流もしています。 本研究所の活動に関して、大学院生(主に仏教文化分野)には、各研究会への参加、年2回開催の「実物資料に学ぶ仏教文化」展(ギャラリー史料展示)や資料調査・整理などの作業への参加を通して学術・研究活動の経験を積んでもらっています。 “いのちの教育”センター 人間のいのちを問い、その尊厳について、研究し、その成果を広く社会に公開し、地域貢献するために1994年に設立されたセンターです。 連続公開講座の開催や機関紙『BRIDGE』の刊行を通して、「仏教」「福祉」「医療」「文学」「人権」「ボランティア」などと「いのち」の関わりを考え、問いかけていきます。 心理臨床センター~人間性の回復をめざして~ 乳幼児期から老年期までの人生において、私たちは様々な困難や戸惑い、悩みに直面し、悩み、葛藤し、時には自分自身や家族の力だけでは解決できないような心の問題にぶつかることもあります。 当相談室では、それざれの問題に応じて、専門分野の臨床心理士の資格を持つ本学教員と研究生が相談に応じます。 博士論文 2019年度(2020年3月修了) 「西鶴浮世草子の好色物における主題とその表現方法」 論文概要 論文審査概要 論文全文 2014年度(2015年3月修了) 「真宗における救済-王舎城の悲劇を通して-」 論文概要 論文審査概要 論文全文 「親鸞思想の研究—唯識思想との関係性をめぐって」 論文概要 論文審査概要 論文全文 「曽我量深の思想に関する研究」 論文概要 論文審査概要 論文全文 2013年度(2014年3月修了) 「親鸞における女人往生思想の研究」 論文概要 論文審査概要 論文全文 「王舎城の悲劇にみる真宗救済論」 論文概要 論文審査概要 論文全文